ころすけ日記

ころすけの雑記です。新人銀行員ころすけでTwitterやってます。

紳士・少年服製造・卸売業 審査のポイント

紳士・少年服製造・卸売業 審査のポイント

 

経営形態

紳士・少年服製造・卸売業は製造卸と縫製加工業に大別される。商品企画力・ブランド力のある製造卸か、下請けとして縫製加工業か。下請けの場合、大手の協力工場となっているか。

商品企画

自社ブランドを持っているか。消費者ニーズの変化に応じ、絶えずブランドの見通しを行いブランドを陳腐化させない努力をしているか。売れ筋のブランドを見極める能力があるか。

生産管理

製造卸の場合、国内外の自社工場、協力工場、および下請けから安定的な供給を受けられるかどうか。製造工程にかかる数や中間コストなどの生産効率は良いか。縫製技術のレベルはどうか

在庫管理

在庫水準・返品率に大きな変化がないか。いわゆる季越え在庫については適正な評価替えを行なっているか

販売先

百貨店・専門店から、量販店・ショッピングセンター・インターネット販売まで販路が多様化していく中で、新たな販路開拓の努力をしているか。販売先との取引条件は適切か。

 

資金需要

運転資金・・・商品企画から店頭に商品が並ぶまで約1年かかるため、その間の在庫備蓄資金が必要。春夏・秋冬物の生産比率、それに見合う支払・回収状況を検討した在庫資金の有無、必要限度額の算定、貸し出し時期の確定などを見極める。一般に、秋冬物の代金回収によって春夏物も含めた年度間の資金返済に充当することが多い。

 

キャッシュフロー分析・・・流行商品であり、販売予測が難しい。不良在庫資金が短期借入で賄われるケースもあり、勘定科目の実態を把握することと、製品に季節性があるので、月次の資金繰り表などで資金の出入りの実態を把握する。

 

*参考文献「第13次業種別審査事典 第2巻」一般社団法人金融財政事情研究会