週刊ダイヤモンド「決算書100本ノック」を読んで
お久しぶりです。今回週刊ダイヤモンド「決算書100本ノック」を読んできました。
私は銀行で中小零細企業の融資担当をしております。月に20件以上の決算書は少なくとも見ているのですが、今回復習がてらに週刊ダイヤモンドを読みました。
もし個人投資家や経理や会計を勉強してみたい方々はおすすめだと思います。
購入しなくても週刊ダイヤモンドであれば、大体の図書館に置いてありますので、無料で読むことも可能だと思います。
私自身も図書館で読んでおります。普段は中小零細企業を中心に決算書をみておりますので、今回の内容は大企業の決算書を参考にしているという意味でも勉強になります。
まず決算書の数字の桁が違います。あとやはり普通にしっかりしています。
機会があれば、中小企業と大企業の決算書の違いを銀行の経験から記事にしてみたいと思います。
今回の雑誌は中身が濃くて1記事ではまとめることは難しいですね。大企業を例に業種別の特徴であったり、話題の企業の動向についてまとめられています。中身が濃いです。雑誌を直接読むのが一番ですね。
それではまとめていきます。
財務3表をまず理解
ということでまず最初に財務3表についてまとめています。
財務3表とは・・・
・PL「損益計算書」
・BS「貸借対照表」
・CF「キャッシュフロー計算書」
それぞれ簡単にまとめられています。
これ本当に大事です。損益計算書と貸借対照表は必ず融資の際にみます。これによりどれだけの返済力があるか分かります。これは融資の視点での話になりますが、短期の目線で見る上では財務3表は重要になります。すぐに潰れてしまっては困りますからね。
業種別・企業別に決算書から読み取れる企業の動向・特徴を把握
いきなりステーキ、鳥貴族、串カツ田中といった外食産業、コーセーといった化粧品業界、トヨタ、ドイツ銀行、三菱電機、日本航空、みずほ銀行といった誰もが知っている企業・業界についてまとめています。
本当に勉強になります。今回は私が銀行員でもあることから「みずほ銀行」について雑誌を読んだことをまとめていきます。
みずほFG
銀行の二大ビジネスの苦難
純利益前期比83%減。みずほフィナンシャルグループ(FG)は2019年3月期に、利益急落に陥った。
損失の大半は次期勘定系システムの減損によるものだ。しかし、決算書を深掘りすると銀行が抱える根源的な悩みが見えてくる。
銀行に二大ビジネスとは・・・
・融資事業(法人や個人への「貸出金」に回す銀行の本業)
・市場運用事業(債券や株式などの「有価証券」の運用に回して配当金や売買益で稼ぐ)
集めた預金をどう運用するかがキモになるのです。
※預金は負債になります。
しかし、みずほ銀行は集めた預金の運用に苦戦している状態なのです。
2015年から2019年にかけての推移
・預金は112兆円→137兆円(25兆円増加)
・貸出金73兆円→78兆円(5兆円増加)
・有価証券43兆円→29兆円(14兆円低下)
預金は増えているのにも関わらず、貸出金や有価証券があまり増えていない状態。
預金をうまく運用できていないし、もはや使い道がない状態に陥っている状態です。
このようにみずほ銀行は本業で儲けることが難しくなったので、手数料ビジネスの拡大に向かっております。ただ、そのための投資商品の営業部隊の増員等を実施しているが教育に時間がかかる状態になっております。
参考:週刊ダイヤモンド「決算書100本ノック」
軽くまとめましたが、雑誌を読むほうが何倍も理解しやすいです。興味のある方は是非読んでみてください。